2019/05/16

フォトグラファーに朗報:コンセンサムがグローバル著作権登録サービス開始!

コンセンサムがグローバル著作権登録のサービス提供を開始しました。フォトグラファーやその他画像の権利者は、自身の写真と該当する使用権をこのブロックチェーンベースのレジストリに安全に登録し、世界で初めて自身の写真がどのように使用されているかを監視できます。最大限の透明性を維持するため、登録時に画像は継続的にオンラインで追跡されます。レジストリ最大のメリット:登録後、画像の権利が永久的かつ不可逆的にブロックチェーンに埋め込まれます。  コンセンサムのグローバル著作権登録へ 世界初となる写真のグローバル登録 オンラインに投稿されるとメタデータが失われることが多いため、これまでは無許可の画像を追跡することは非常に大変な作業でした。その結果、画像使用者は画像を誰が所有しているのか不明なため、適切なライセンスを購入せずに使用してしまいます。 コンセンサムの著作権登録をしていれば画像の所有権表示がより簡単にできます。著作権者は本人確認をしたのち画像をアップロードするだけです。 その次にハッシュ値と呼ばれるものが各画像に対して生成され、フォトグラファーに関する情報を加え、ブロックチェーンに書き込まれます。そして画像は永久的に著作権者と関連づけられ、これを利用して所有権の証明をすることができます。コンセンサムは登録されたそれぞれの画像に対し、著作権所有の証明として機能する証明書をユーザーに付与します。 画像の無断使用が起きた場合、この証明書は所有権の疎明として使用ができます。著作権者はコンセンサムとつながっている便利なCOPYTRACKプラットフォームを利用し、スムーズに無断転載の対応依頼を行うことができます。 フォトグラファーが画像登録することの重要性とは? 今日では自身の作品が著作権によって保護されていることを明記する必要はもうありません。例えばドイツの著作権法では作品が創造された瞬間「自動的に」著作権が付与されます。したがって理論的には著作権の申請や登録は不要ということになります。  それでもなお、著作権者が画像と一緒に著作権表示をすることは未だに重要です。ドイツの著作権法(Urheberschaftsvermutung)にも所有権の推定について詳述した条項が含まれており、もしフォトグラファーが画像の著作権者であるということを画像内で明記している場合、この条項を使用することで証明の負担を軽減できます。そのような場合、反論が証明されるまで指名された当事者は著作権に関するドイツ法(UrhG)の第10条、第1項に従って権利者とみなされます。  実際に、一般的に著作権はそれに関する紛争があった時に証明をより容易にするために登録されています。損害賠償請求の際は登録をしている著作権者はより有利と言えます。国際的にも、そのような証拠として利用可能なものがあれば法的措置の場合にも有利になり得ます。デジタル化が進むにつれて、そう言った証拠はますます重要になっていくでしょう。  アメリカの米国著作権局の国内レジストリなどは、多くの国で一般的になりました。コンセンサム著作権登録はフォトグラファーやその他の権利保持者が、法的措置の際に所有権を証明できるように、すばやく簡単に写真を登録する機会を提供します。  透明性の高いグローバル著作権登録 画像の著作権が一度コンセンサムに登録されれば、オンラインでの画像の使用状況が、テクノロジーパートナーのCOPYTRACKによって継続的に監視され自動的に守られます。もしシステムがインターネット上のどこかで画像使用されているのを発見時はコンセンサムアカウント上で通知されます。たった1クリックで自分の画像が世界中のどこで使用されているか見ることができるのです。  お読み頂いた通り、著作権登録には2つの注目すべきメリットがあります。それは証拠の信頼性を向上することにより事後ライセンス提案等や法的措置の成功率を高めます。そして更なる透明性も生み出します。これはフォトグラファーだけでなく、画像使用者も安心して使えるという、メリットがあると言えるでしょう。  評判高い安全なブロックチェーン技術の活用 最新のブロックチェーンテクノロジーと著作権者向けの多段階認証プロセスにより、コンセンサムプラットフォーム上で最大限のセキュリティが確保されています。  またコンセンサムグローバル著作権登録は既に多くの支持を得ています。ベルリンのHTW応用科学大学は熱心に開発を進めており、新しいケーススタディの作成のためにこの使用事例を活用しています。  Katarina Adam氏(HTW Berlin)はコンセンサムがブロックチェーンを活用した斬新なアプローチであると見込んでいます。 「ブロックチェーン技術固有の特性により、デジタル著作物の権利者を明確に決定することが可能になり、何らかの細工をしようとしてもハッシュ値が変更するため失敗に終わるはずです。そのため私はコンセンサムグローバル著作権登録の活動を興味深く支持します。」 コンセンサムはフォトグラファーのインターネット上にあるデジタル著作物を登録可能にする画期的なツールであり、登録だけでなく画像のライセンス販売や無断使用の管理をも可能にします。またこのサービスは画像だけでなくビデオや音楽などの他のデジタルコンテンツでの使用も期待されています。  コンセンサム著作権登録に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。 https://concensum.org/ または https://concensum.org/en/faq/ Written by Dr. Daniela […]
2019/01/14

Drain You! COPYTRACKがニルヴァーナの画像無断使用料を獲得

Rab Lewin氏は音楽業界で長いキャリアを持つフォトグラファーです。彼は90年代にベルリンにて、ニルヴァーナとカート・コヴァーンの象徴的な写真を撮影しました。最近、彼の写真がベルギーのテレビ局や世界的なオンラインニュースサイトなどで無断使用されていることを発見し、COPYTRACKはこの無断使用料を取り戻すことに成功しました。 19歳の時にRab Lewin氏は写真家としてのキャリアをスタート 19歳の時、Rab Lewin氏は土地開発業者による未開拓地の開発が起ころうとしているスペインの社会情勢不安を写真に収めることをきっかけにフォトグラファーとしてのキャリアが始まりました。彼は地元民が開発を阻止し、ついには勝利を勝ち取る「人々の力」を撮影しました。 その後1990年にドイツに移住、ミュージックバンドと共に旅をしながら裏方として働きつつ、ベルリンでの無断占拠現場の“反体制文化”を撮影し続けました。活動のうちに築き上げられた人脈が功を奏し、彼はニルヴァーナ、ソニック・ユース、サウンドガーデン、ベイブズ・イン・トイランド、ローリー・アンダーソンなどの著名なミュージシャン達を撮影する機会に恵まれました。 Rab氏の創造的関心は移り変わり、彼は壊れたクラッシックカーを撮影し始めました。「腐敗と汚染、消耗というものに魅力を感じる。車は贅沢品の象徴として生まれ、ジャンク品に降格、やがて無価値になって行く。」 Rob氏のロック写真はフォトライブラリに保存され、早すぎる死の命日のカート・コヴァーンをはじめとする様々な象徴的な写真の多くが2017年にニュースを飾りました。 「あらゆるメディア媒体に私の画像が出ていることは聞いていました。使用許諾は与えていませんし、許可なしで使用されることを快くは思っていません。自分の名前を検索しデイリー・テレグラフやガーディアンのような大きなメディアでも使用されていることを発見しました。友人がCOPYTRACKを紹介してくれ、この問題を解決してもらえるかもしれないと思い登録しました。」 Rab Lewin COPYTRACKの4段階プロセス 無断使用が発見されると、COPYTRACKでは4段階のプロセスを踏みます。まずは画像の使用者にライセンスがあるかどうかを確認します。なぜなら時に多数のフォトエージェンシーや再配布者がライセンスの付与を行なっている可能性があり、エンドユーザーはライセンスの購入をしていることもあり得るからです。もし証明となるものが確認できなかった場合、COPYTRACKは画像使用者が過去に遡って画像の公平な使用料を購入することができる“事後ライセンス”提案をします。これは無断使用の問題を解決するシンプルかつ合理的な提案です。 もし無断使用者がこの提案を拒否した場合、COPYTRACKチームは画像使用料の回収を試みます。もしこれも上手く行かない場合、世界中にいるCOPYTRACKの協力弁護士や、債権回収会社にケースが引き継がれ、彼らによる公的・法的なアプローチが無断使用者に対して行われます。最も深刻な場合、適切な管轄区域で裁判手続きが開始されます。 フォトグラファーはどの段階でもお金の心配をする必要はありません。COPYTRACKは無断使用者から獲得した使用料の中から成功報酬として手数料を受け取ります。成功時、その旨が著作権者に通知されます。これは著作権者にとってもwin-winとなります。 ► COPYTRACKのRab氏のケース着手 Ute KrebsはCOPYTRACKのライセンス・ケース・マネージャーです。彼女は「COPYTRACKチームに加わったのは今年の4月中旬でした。画像の無断使用について相手と交渉し始めた初期の一つがRab氏のケースでした」と振り返ります。 COPYTRACKシステム内のRab氏のほとんどの画像は、2017年に生きていたら50歳だったであろうカート・コヴァーンのもので、全盛期の彼の写真をもとにした物語がインターネット上に溢れていました。 ► Oh The Guilt 世界的なニュースサイトやベルギーの公共テレビ局がRab氏のカート・コヴァーンの写真を許可なく使用していました。Uteと彼女の同僚であるYi-Anは画像の使用を調査、COPYTRACKとのいくつものやりとりの末に、画像を使用していたテレビ局は800ユーロの支払いに、またニュースサイトは1200ユーロの画像使用料を支払いました。 […]
2018/12/10

Google画像検索で著作権情報追加!

今日では画像検索時にGoogle画像検索を使えば、素早く簡単にインターネット上の画像を見つけることができます。しかし全ての画像が無料で利用可能というわけではなく、使用には著作者の許可が必要であるということをほとんどの使用者は知らず、多くの写真家・イラストレーターが不利益を被っています。そのため、写真家やイラストレーターにとってGoogle画像検索が著作者・権利保有者のメタデータを画像に表示させることは非常に良いニュースとなります。 新しい画像検索はGoogle、画像産業の国際統括組織CEPICとIPTC、世界通信社協会、情報交換技術標準化のための新聞社との共同作業の一環として作成されました。 Googleによると、メタ情報である「作成者」「クレジット」「著作権表示」はアップロードされた画像に情報が含まれていれば、画像横に表示されるようになります。この情報は「画像クレジット」部分をクリックすると見ることができます。これまではいくつもの中間ステップを経なければこの情報にアクセスができませんでした。 CEPICとIPTCの協力のもとでGoogleは、写真家、イラストレーター、フォトエージェンシー、出版社に対し、どのように著作権情報が画像メタデータに含まれるかを説明するガイドラインを作成予定です。 新たなGoogle画像検索がもたらすものとは? もちろん画像の無断転載は追加されたGoogle画像検索の著作権情報だけでは防ぐことはできません。しかしながらこの新機能は正しい方向への第一歩として歓迎されるべきでしょう。これは使用者が著作権情報をより簡単に入手でき、また初期段階で起こりうる無断転載を避けるということが容易になったということです。著作権にまつわる一般的な認識も高まっていくかもしれません。 Google画像検索のこの新機能は目覚しい改善ではありますが、だからと言ってライセンスを購入せずに画像を無断転載することは、すぐに減少するわけではありません。この問題は未だに写真家、イラストレーター、フォトエージェンシー、その他の権利保有者の悩みの種です。しかしながらCOPYTRACKと強力なそのパートナーがいれば画像の無断転載に対して効果的な手段を取ることができます。COPYTRACKの画像検索エンジンは確実にインターネット上の無断転載された画像を見つけ出し、世界中でのあなたのライセンス販売を可能にします。 © COPYTRACK | Shiori Nakano
2018/04/02

盗まずどう入手する?オンラインショップ商品写真を適切に扱うには

古いテクノロジー、きつくなったジーパン、状態の良い家具をメルカリのようなオンラインショップで販売することは、とても簡単で誰もが一度はやったことがあります。そしてご存知の通り、外部販売サイトやご自身のウェブサイトを通して取引を行う際に、素敵な 商品写真 は販売を成功させるために不可欠です。カメラを持って自分の商品を撮影しない限り、適切な商品写真を探すことになります。インターネット上ではすぐに見つかりますが、不正使用の影がすぐさま忍び寄ります。著作権侵害と損害賠償請求に関する督促状が、販売者を驚かせる結果になることがあるのです。 画像権利ポータルCOPYTRACKは日々、著作権侵害に気付かず「どの画像なら違法にならず使えますか?何に気をつければ大丈夫ですか?」と質問する販売者の方々と話をしています。意図せず画像盗難が起こらないよう、ここではCOPYTRACKが全てのオンライン販売者のためによくある外部ソースから画像素材を扱うためのヒントを集めました。 1. 検索と発見:Googleや企業の写真 検索エンジンが見つけだした画像素材を使うことは、おそらく最も盗まれて欲しくない画像を確実に盗むことです。これらの写真は自由にアクセスできますが、ほとんどの場合は安易に使われることが許可されていません。鉄板ルールとして有効なのは、どんなに酷い写真であっても、著作権に守られているということです。使用条件、特に画像著作者や著作権者の同意なく商用目的で画像を使用することはできません。また画像ソースに従い、それぞれの著作権者や画像保有者に連絡し、ライセンスを明確にしましょう。 2. ストックフォト:購入写真で安全な買い物 Fotoliaのような画像データバンクは幅広い選択でハイクオリティな写真を提供しています。しかしそこでも使用には注意が必要です。それぞれの画像の使用条件を調査しなければなりません。全てのライセンスが商用での使用権を含んでいないためです。画像費用に加えて、ライセンス条項が守られていない場合、すぐにショップオーナーを脅かす契約違反または損害賠償請求の形で追加金額で驚かされます。しかしライセンス条項をきちんと守り、個人的にではなく高品質な画像を探す場合はストックフォトが安全と言えるアドバイスです。 3. 魅惑的な禁断の果実:販売元からのコピー 既に商品製造者によるパッケージや宣伝材料のための完璧な画像が存在する場合、自分で写真を撮影することは無用に感じるかもしれません。それはあなたのオンライン取引のためにも使っていいわけではありません。製造者の商品写真は自動的に利用のためまたは商用目的のために公開されません。 同じことがメーカーまたは競合他社の商品説明にも当てはまります。テキストと画像は通常、著作権によって保護されています。販売者が製造元の写真使用を希望する場合は、事前に使用を確認し、製造業者が第三者に写真を渡す権利があることを確認する必要があります。さもなければ差止と損害賠償請求に脅かされます。 4. それは誰の画像ですか? アマゾン画像の使用 更なる可能性として、素早く快適に商品を販売するには、アマゾンマーケットプレイスがあります。ここでは販売者などがアマゾン自体または他の販売者の同じ商品の既存の写真が追加されます。これはアマゾンが提案に自動的に適切な商品写真を割り当てるということです。しかしCOPYTRACKは、誰が提案に属する商品画像の著作権侵害の可能性の責任をとるのか、法的な不確実性があることを指摘しています。一部の裁判所はアマゾンの責任とみなし、他の裁判所ではアマゾンサービスを利用し、誰かの提案を追加した販売者に本当の責任があると言います。最終判決をする可能性のある高等裁判所の判決は依然として保留中です。便利に誰かの提案を使用するという選択肢もありますが、画像の使用権はそれぞれ個別に見直すべきです。 © COPYTRACK | Shiori Nakano