2019/05/16

フォトグラファーに朗報:コンセンサムがグローバル著作権登録サービス開始!

コンセンサムがグローバル著作権登録のサービス提供を開始しました。フォトグラファーやその他画像の権利者は、自身の写真と該当する使用権をこのブロックチェーンベースのレジストリに安全に登録し、世界で初めて自身の写真がどのように使用されているかを監視できます。最大限の透明性を維持するため、登録時に画像は継続的にオンラインで追跡されます。レジストリ最大のメリット:登録後、画像の権利が永久的かつ不可逆的にブロックチェーンに埋め込まれます。  コンセンサムのグローバル著作権登録へ 世界初となる写真のグローバル登録 オンラインに投稿されるとメタデータが失われることが多いため、これまでは無許可の画像を追跡することは非常に大変な作業でした。その結果、画像使用者は画像を誰が所有しているのか不明なため、適切なライセンスを購入せずに使用してしまいます。 コンセンサムの著作権登録をしていれば画像の所有権表示がより簡単にできます。著作権者は本人確認をしたのち画像をアップロードするだけです。 その次にハッシュ値と呼ばれるものが各画像に対して生成され、フォトグラファーに関する情報を加え、ブロックチェーンに書き込まれます。そして画像は永久的に著作権者と関連づけられ、これを利用して所有権の証明をすることができます。コンセンサムは登録されたそれぞれの画像に対し、著作権所有の証明として機能する証明書をユーザーに付与します。 画像の無断使用が起きた場合、この証明書は所有権の疎明として使用ができます。著作権者はコンセンサムとつながっている便利なCOPYTRACKプラットフォームを利用し、スムーズに無断転載の対応依頼を行うことができます。 フォトグラファーが画像登録することの重要性とは? 今日では自身の作品が著作権によって保護されていることを明記する必要はもうありません。例えばドイツの著作権法では作品が創造された瞬間「自動的に」著作権が付与されます。したがって理論的には著作権の申請や登録は不要ということになります。  それでもなお、著作権者が画像と一緒に著作権表示をすることは未だに重要です。ドイツの著作権法(Urheberschaftsvermutung)にも所有権の推定について詳述した条項が含まれており、もしフォトグラファーが画像の著作権者であるということを画像内で明記している場合、この条項を使用することで証明の負担を軽減できます。そのような場合、反論が証明されるまで指名された当事者は著作権に関するドイツ法(UrhG)の第10条、第1項に従って権利者とみなされます。  実際に、一般的に著作権はそれに関する紛争があった時に証明をより容易にするために登録されています。損害賠償請求の際は登録をしている著作権者はより有利と言えます。国際的にも、そのような証拠として利用可能なものがあれば法的措置の場合にも有利になり得ます。デジタル化が進むにつれて、そう言った証拠はますます重要になっていくでしょう。  アメリカの米国著作権局の国内レジストリなどは、多くの国で一般的になりました。コンセンサム著作権登録はフォトグラファーやその他の権利保持者が、法的措置の際に所有権を証明できるように、すばやく簡単に写真を登録する機会を提供します。  透明性の高いグローバル著作権登録 画像の著作権が一度コンセンサムに登録されれば、オンラインでの画像の使用状況が、テクノロジーパートナーのCOPYTRACKによって継続的に監視され自動的に守られます。もしシステムがインターネット上のどこかで画像使用されているのを発見時はコンセンサムアカウント上で通知されます。たった1クリックで自分の画像が世界中のどこで使用されているか見ることができるのです。  お読み頂いた通り、著作権登録には2つの注目すべきメリットがあります。それは証拠の信頼性を向上することにより事後ライセンス提案等や法的措置の成功率を高めます。そして更なる透明性も生み出します。これはフォトグラファーだけでなく、画像使用者も安心して使えるという、メリットがあると言えるでしょう。  評判高い安全なブロックチェーン技術の活用 最新のブロックチェーンテクノロジーと著作権者向けの多段階認証プロセスにより、コンセンサムプラットフォーム上で最大限のセキュリティが確保されています。  またコンセンサムグローバル著作権登録は既に多くの支持を得ています。ベルリンのHTW応用科学大学は熱心に開発を進めており、新しいケーススタディの作成のためにこの使用事例を活用しています。  Katarina Adam氏(HTW Berlin)はコンセンサムがブロックチェーンを活用した斬新なアプローチであると見込んでいます。 「ブロックチェーン技術固有の特性により、デジタル著作物の権利者を明確に決定することが可能になり、何らかの細工をしようとしてもハッシュ値が変更するため失敗に終わるはずです。そのため私はコンセンサムグローバル著作権登録の活動を興味深く支持します。」 コンセンサムはフォトグラファーのインターネット上にあるデジタル著作物を登録可能にする画期的なツールであり、登録だけでなく画像のライセンス販売や無断使用の管理をも可能にします。またこのサービスは画像だけでなくビデオや音楽などの他のデジタルコンテンツでの使用も期待されています。  コンセンサム著作権登録に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。 https://concensum.org/ または https://concensum.org/en/faq/ Written by Dr. Daniela […]
2019/05/13

Facebookに投稿した写真はFacebookのもの?これが知っておくべきこと

Facebookに関する統計によると、驚くべきことに毎日数億もの画像がこのプラットフォーム上でシェアされているとのことです。旅行時のセルフィーや赤ちゃんの写真から本格的なプロの写真まで幅広くシェアされている一方で、多くのフォトグラファーはFacebookへの自身の作品の投稿を一切やめる決断しています。実際にFacebookで画像をシェアする決断の前に考えるべき重要な質問があります。特に、Facebookに画像をアップロードすることはどの様な危険性があるのか?画像の無断転載からプロのフォトグラファーはどの様にして自分の身を守るのか?これらの疑問を踏まえてCOPYTRACKはFacebookに画像を投稿する前に知っておくべきことを以下にまとめました。 トピック目次 Facebook上に投稿された画像は誰のもの? フォトグラファーがFacebook投稿時に知っておくべきことは? 裁判におけるFacebookの無断転載対応 もしFacebook上の写真が無断転載されたらどうする? EU著作権改革はFacebook上の画像にどんな影響が? 結論 : 「安全第一」がフォトグラファーのキーワード Facebook上に投稿された画像は誰のもの? 先述した通りフォトグラファーがFacebook上に画像を投稿しないということは特段珍しくはなく、その背景にある理由は実際とても興味深いものです。多くのフォトグラファーが画像の無断転載を避けたいという理由から確実にFacebookへの画像投稿を避けている一方で、画像を投稿することによりFacebookに写真の所有権が移ってしまうことを恐れるフォトグラファーもいます。もちろんFacebookに投稿したからといってその画像が直ちにFacebookの物になる訳ではありません。ただし、注意しなくてはならないのは自分の作品をアップロードしたときにFacebookに付与される著作権のことです。  ► 本当に起こり得ること? Facebookの利用者規約(2019年4月現在)上の項目3.3.1にある「作成およびシェアされたコンテンツの利用に関する許可」に明記されている様に、Facebookはプラットフォーム上に投稿された画像の所有権を奪ってしまうということはありません。Facebookはこれに関し規約上でも明記しています : 「利用者がFacebookや利用中の他のFacebook製品において作成およびシェアしたコンテンツの権利は、利用者に帰属します。本規約のいかなる規定も、そのコンテンツに関して利用者が有する権利を奪うものではありません。利用者は、自分のコンテンツを、誰とでも、好きなところに自由にシェアすることができます。」 この項の面白い部分は、しかしながら以下の様に明記されている最後の文にあります : 「ただし、弊社がサービスを提供するにあたり、コンテンツの利用に関する法的許可を利用者から付与していただく必要が生じる場合があります。 特に、利用者が製品上で、またはこれに関連して、知的財産権の対象となっているコンテンツ(写真や動画など)をシェア、投稿またはアップロードする場合、利用者は、弊社が(利用者のプライバシー設定およびアプリ設定に沿って)利用者のコンテンツをホスト、利用、配信、変更、運営、複製、公演、公開、翻訳および派生作品を作成する非独占的、譲渡可能、サブライセンス可能な全世界を対象とするライセンスを付与するものとします。」 一般利用規約(GTC)におけるこの条項の法的妥当性は、しかしながら完全には理解されていません。 これまで、このような条項は消費者団体による訴訟の後、ベルリン高等裁判所により無効と判断を下されていました。この判決の背後には、時にFacebookの条項が不明確で理解し辛く、透明性の要件に違反しているという理由が挙げられます。  Facebookが必要な著作権 事実、Facebookがアップロードされた写真に関する条項を含める決断をしたのには理由があります。それは著作権の機能上、フォトグラファーまたは著者だけが自分の写真を複製して公開できるようにすることができるからです。もしFacebookがフォトグラファーの著作権を侵害したくなければ、単純にライセンスを得ればいいのです。  Facebook上に画像が投稿される度にFacebookの世界中のサーバーに画像のコピーが保存され、それによりどこでも同じスピードで画像を取得することができます。 利用規約で言及されているライセンスがなかった場合これはFacebookの著作権侵害になりかねません。さらに画像はプレビューでも配布されFacebookによりパブリックアクセスが可能なものとなっておりこれもまた著者の同意が必要です。  […]
2019/05/13

人工知能と著作権 : AIはフォトグラファーの脅威となるか?

AIはアーティストとなりフォトグラファーを 脅かすのか、それとも便利な助手となるのか。 2018年に人工知能が絵画を作成し、これがなんと約5000万円でオークションにかけられたことをご存知ですか? このような例と同様に人工知能の分野における急速な進歩のおかげで、AIに関する議論は非常に普及した話題になりました。これは特に人工知能と著作権が関係する場で顕著です。この革新的な新技術の将来について私たちが知る余地は未だありませんが、少なくとも著作権法の観点からAIの現在の状況を調べることは可能です。 例えば人間の知能と人工知能の関係とはどのようなものなのか?またAIはどれほどクリエイティブなのか?AIが「アーティスト」としてフォトグラファーを含む他のアーティストの脅威となり得るのか?それともペンやカメラの様な道具でしかないのか?こういった疑問は尽きません。 人工知能ってどんなもの?  人工知能はコンピューターが独立して学び、問題を解決できる様にコンピューターをプログラムすることを目的としています。今日では使用されている人工知能の応用分野はすでに数多くあり、人工知能はなんとアートの作成にも使用されているのです。AIによって作成された作品の注目すべき例としては、まるでビートルズによって作曲されたかのような曲や、小説版ゲーム・オブ・スローンズやハリーポッターの続編のようなものであったり、レンブラントの作品に類似性のある絵画が挙げられます。  この話題自体は複雑である一方、AIの基本的な情報を理解することはそこまで難しくありません。機械が学習することを可能にするために、AIには「トレーニングデータ」と呼ばれるものが用意されています。期待される結果により画像や歌、文学作品などの情報が与えられ、これがAIのアルゴリズムの分析や自己学習の例として役立つのです。 概要 “Edmond de Belamy”の肖像画 人工知能と著作権:AIは著作権者になれる? AIの作品は人間に帰属する? 注意:AIの作品も著作権侵害の対象に! フォトグラファーにとってAIの意義とは? 写真分野でのAIはどのくらい賢い? 結論:AIはデザインの自由を可能に “Edmond de Belamy”の肖像画 本文冒頭でご紹介した例の“Edmond de Belamy”の肖像画は、2018年に完全に人工知能によって創作された作品のことです。それが何とオークションにて432,500アメリカドル(日本円にして約4700万円)でかけられ、その作品に対する注目は一気に高まりました。AIが創作をするために使用したアルゴリズムは当時19歳であったRobbie Barrat氏が開発したものでした。アルゴリズム開発後、Barrat氏はすぐにオープンソースライセンスとして使用可能にしました。  “Obvious”として知られるパリのアーティスト集団がこのアルゴリズムを手に入れ“Edmond de Belamy”を創作しました。”Obvious”の期待する結果を生み出すため、創作を始める前、その準備と分析のために約15000もの絵画をこのアルゴリズムに与えました。2018年10月25日、この肖像画は先述した432,500アメリカドルという価格でニューヨークでのオークションハウス、クリスティーズに出品されました。これはオークションハウスで競売にかけられた初の人工知能による作品として歴史にその名を刻みました。そのニュースがRobbie Barrat氏の耳に入った時、彼はTwitterにてその怒りを露わにしました 。  ※その肖像画はこちらのツイートをクリックしてご覧ください。  […]
2019/01/21

2019年フォトグラファー向け新情報

2019年になり写真家の皆様に影響がありそうな法律・規約などをCOPYTRACKから紹介します。特に重要であるビジュアルトレンドのアップデートから、SNSの新機能、著作権法の改訂までを集め、これらの変化がどのような影響を与えるのかについてもご説明します。 全てのトピックを一目で 2019年のビジュアルトレンド 今年公開されるSNSの新機能とは? 2019年はSNSデトックスの年? 最後に:EUの著作権法がついにやってきます! 2019年のビジュアルトレンド 画像は他のいかなる媒体よりも社会的な変化を反映することができる強力な方法です。Adobe Stockは3度にわたりどの主要なテーマが新年を形作り、それがデザイナーやブランドのビジュアルコミュニケーションにどのように影響するのか議題に上げてきました。   では、ビジュアルランゲージと社会の変化にどのような関係性があるのでしょうか?ビジュアルトレンドを用いて、Adobe Stockはクリエイティブコミュニティが新しいトレンドを見極め、新年のインスピレーションを最大限に引き出すサポートを目的としています。 Adobe Stockのチームは世界中を見回し、私たちが新年注目すべきインスピレーションを与えてくれる“テクノロジー・自然・ライフスタイル・社会”という4つのキーワードを発見しました。それは生まれながらの本能であったり、クリエイティブの民主化や破壊的表現そして声を上げる企業が挙げられます。 それゆえ、このようなテーマにインスピレーションを受け製作された画像は新年特に多く注目・販売されていくと考えられます。 そして無断転載に関しては、COPYTRACKのエキスパートもこのような写真のトレンドを掴んでいます。私たちの経験から頻繁に無断転載されている画像は必ずしもベストセラーのものではなくどちらかと言えば「意外なヒット」と呼ばれる、予想し難い、日常生活にないようなものであることがよくあるのです。もちろん確実とは言えないため、全ての写真をチェックしておくことが最善策です。 ここで2019年の4つの注目ビジュアルトレンドをお届け! 生まれながらの本能という概念は多くの人が望む自然への回帰を表現しています。環境意識の高まりは、消費や美容用製品、住居や他人との出会い、内側のバランスの模索など、生活のあらゆる場面と関係してきます。Adobe Stockによると、将来的に身体的、感情的、そして精神的な幸福を中心として展開する写真・ストーリーの需要が高まってくるとのことです。持続性、公平性、透明性が鍵となる概念です。 クリエイティブの民主化は多面的なモチーフを持つ本物の、ほぼ未編集の画像において生き生きとします。画像を取り巻く世界をプロの写真家のみが独占的に形作る時代は終わり、今日では誰もがインスタグラム上に自身の写真やビデオを公開することが可能になりました。これは多様な視覚的美的感覚を生み出し、感情に訴えかける画像を用いた社会的認識とブランドコミュニケーションの両方に変化をもたらします。 破壊的な自己表現のコンセプトは新たな抗議の美学を表しています。そしてより多くの人々が自分たちの声を届けられるようになってきています。例えばデモにおいて、群衆から際立つ極端な個人描写の画像はSNS間で広く浸透しています。ブランドはこのような表現方法を利用し、この抗議のビジュアル・ランゲージをファッションコレクションやショーウィンドウ取り入れています。 声を上げる企業は、Adobe Stock 2019によると更なる大きなトピックとなるそうです。倫理と責任は消費者にとってますます重要になっています。例えば、Z世代(1990年代後半~2000年生まれ) は製品以上のものに価値を見出し、とりわけ社会的価値観を象徴し、透明性を約束する企業を信頼しています。また責任感というものは言葉だけでなく行動でも示されるべきです。これは例えば、Ocean Agencyのコレクションにある水中世界の美しさの危機の表現など、視覚的コミュニケーションの形の変化に伴っています。 […]
2019/01/17

本物の画像の力強さ | スイスのフォトエージェンシーEx-Pressインタビュー

インターネット上のあらゆる所で様々なストックフォトを見つけることができます。これは様々な目的に合わせ、できるだけ多くの顧客の心に訴えかけかけることを目的にしているため、どのような場面にも対応できるということはストックフォトにとって重要であると言えます。スイスのフォトエージェンシーであるEx-Press AGが目的としている、従来のストックフォトエージェンシーとは一味違う斬新さを視覚的・感覚的にストックフォトにもたらすのはまさにこのためです。Ex-Press AGは2006年に設立され、スイスのチューリッヒを拠点としています。Ex-Press AGはスイスの約20人の写真家の代理として、彼らの写真と購入したい顧客との橋渡しをしています。 Ex-Press AGは2006年に設立され、スイスのチューリッヒを拠点としています。Ex-Press AGはスイスの約20人の写真家の代理として、彼らの写真と購入したい顧客との橋渡しをしています。 Ex-Pressは政治・社会・ビジネスにおける著名人のユニークなインタビューやポートレート写真のポートフォリオを顧客に提供するということに主な焦点を当てています。さらに、スイスの日常生活を紹介するようなコレクションも提供しています。このような写真においてEx-pressはそれぞれの写真家の独自の撮影スタイルを完全に信頼しており、即興で撮影された自然な写真を推しています。その結果として生き生きとした躍動感のある写真は“本物”であることの力強さを観客にダイレクトに伝えるのです。 過去数カ月間に渡りEx-Press AGはCOPYTRACKを使用し、無断転載の発見そして事後ライセンスの提案、また同時にストックイメージの広範囲に及ぶカタログを守る為に活用してきました。そこでCOPYTRACKはEx-press AGに無断転載について、またどのようにCOPYTRACKが役立っているかをインタビューしました。 Ex-Press AGのどのような点が他のフォトエージェンシーと違うと思いますか? 「Ex-Pressは、スイスのジャーナリズムおよびドキュメンタリー写真に焦点を当て、厳選された写真家達のポートフォリオを維持しています。画像を販売するときに、特定のビジネスモデルに従うよりも顧客のニーズに合わせたいと考えています。質の高い写真を提供すること、写真家のためのフェアな金額を保証する金額設定を目指しています。また当社の目標は、やりとりの中心地として機能する、あらゆる分野の写真を提供するサービスプロバイダとなる事です。オーダー画像、ビジュアルコンセプト、アナログ画像メディアや画像媒体の保存やデジタル化が必要かどうか、私たちは的確な専門家や知識、パートナーの助けによりニーズに的確に答えることができます。それに加え、顧客や写真家のために私たちが過去に何年にも渡って培った撮影に関するノウハウをトレーニングコースという形で楽しみながら共有しています。」 COPYTRACKを見つけたきっかけは?無断転載に関してどのような経験がありますか? 「初めてCOPYTRACKのことを聞いたのは業界誌で、そこからCOPYTRACKサービスでいくつかの画像をテストとして試してみることにしました。その時点で、画像の無断転載は既に数年間にわたり問題となっていました。過去には無断使用者に対して行動を起こしたこともありました。しかしながらその対応にかかる時間と得た収入が割に合わないという問題に直面しました。」 写真家たちは自身の仕事に対して フェアな報酬を得るべきです。 COPYTRACKサービスにはどんな印象をお持ちですか?発見された無断転載の多さや、誰が使用しているかに驚かれましたか? 「COPYTRACKの検索エンジンがヒットを見つけ出す成功率は非常に高いです。それぞれのケースの進行には時間を要しますが、合計でライセンス料/過去使用料を獲得したケースの数の多さには驚きました。既にとても多くの無断転載を経験しているため、最近は驚くこともなくなりました。」 COPYTRACKのどのようなサービスが特に役立ちましたか?何か印象に残るケースはありますか? 「COPYTRACKのシンプルかつハードルの低い操作と登録のおかげで、とても簡単に使い始めることができました。あえて特定のケースについて言及は避けますが、大学や公共機関、ジャーナリストまでもが不注意によりライセンスなく画像を使用しているということに驚きを隠せませんでした。このようなことが何気なく発生していることは非常にショックを受けます。」 どんなタイプの写真がスイスで一番頻繁に無断転載されていると思いますか? 「我々エージェンシーは主に特定のテーマがある画像の無断転載の実例が多いです。しかしながら現時点ではスイスでの無断転載と他国においての無断転載の顕著な違いは見られません。」 COPYTRACKサービスでの新しい経験を通して、無断転載に事後ライセンスを提案するという形態はイメージエージェンシーにとって重要な収入源となる可能性があると思いますか? 厳しい市場の状況を考えると、無断転載から得られた追加ロイヤリティは確かに重要な収入源です。きちんと支払っている顧客よりも、画像の無断使用者が優位に立つことを一切なくすため、一貫した無断転載の対応は重要です。 […]
2019/01/14

Drain You! COPYTRACKがニルヴァーナの画像無断使用料を獲得

Rab Lewin氏は音楽業界で長いキャリアを持つフォトグラファーです。彼は90年代にベルリンにて、ニルヴァーナとカート・コヴァーンの象徴的な写真を撮影しました。最近、彼の写真がベルギーのテレビ局や世界的なオンラインニュースサイトなどで無断使用されていることを発見し、COPYTRACKはこの無断使用料を取り戻すことに成功しました。 19歳の時にRab Lewin氏は写真家としてのキャリアをスタート 19歳の時、Rab Lewin氏は土地開発業者による未開拓地の開発が起ころうとしているスペインの社会情勢不安を写真に収めることをきっかけにフォトグラファーとしてのキャリアが始まりました。彼は地元民が開発を阻止し、ついには勝利を勝ち取る「人々の力」を撮影しました。 その後1990年にドイツに移住、ミュージックバンドと共に旅をしながら裏方として働きつつ、ベルリンでの無断占拠現場の“反体制文化”を撮影し続けました。活動のうちに築き上げられた人脈が功を奏し、彼はニルヴァーナ、ソニック・ユース、サウンドガーデン、ベイブズ・イン・トイランド、ローリー・アンダーソンなどの著名なミュージシャン達を撮影する機会に恵まれました。 Rab氏の創造的関心は移り変わり、彼は壊れたクラッシックカーを撮影し始めました。「腐敗と汚染、消耗というものに魅力を感じる。車は贅沢品の象徴として生まれ、ジャンク品に降格、やがて無価値になって行く。」 Rob氏のロック写真はフォトライブラリに保存され、早すぎる死の命日のカート・コヴァーンをはじめとする様々な象徴的な写真の多くが2017年にニュースを飾りました。 「あらゆるメディア媒体に私の画像が出ていることは聞いていました。使用許諾は与えていませんし、許可なしで使用されることを快くは思っていません。自分の名前を検索しデイリー・テレグラフやガーディアンのような大きなメディアでも使用されていることを発見しました。友人がCOPYTRACKを紹介してくれ、この問題を解決してもらえるかもしれないと思い登録しました。」 Rab Lewin COPYTRACKの4段階プロセス 無断使用が発見されると、COPYTRACKでは4段階のプロセスを踏みます。まずは画像の使用者にライセンスがあるかどうかを確認します。なぜなら時に多数のフォトエージェンシーや再配布者がライセンスの付与を行なっている可能性があり、エンドユーザーはライセンスの購入をしていることもあり得るからです。もし証明となるものが確認できなかった場合、COPYTRACKは画像使用者が過去に遡って画像の公平な使用料を購入することができる“事後ライセンス”提案をします。これは無断使用の問題を解決するシンプルかつ合理的な提案です。 もし無断使用者がこの提案を拒否した場合、COPYTRACKチームは画像使用料の回収を試みます。もしこれも上手く行かない場合、世界中にいるCOPYTRACKの協力弁護士や、債権回収会社にケースが引き継がれ、彼らによる公的・法的なアプローチが無断使用者に対して行われます。最も深刻な場合、適切な管轄区域で裁判手続きが開始されます。 フォトグラファーはどの段階でもお金の心配をする必要はありません。COPYTRACKは無断使用者から獲得した使用料の中から成功報酬として手数料を受け取ります。成功時、その旨が著作権者に通知されます。これは著作権者にとってもwin-winとなります。 ► COPYTRACKのRab氏のケース着手 Ute KrebsはCOPYTRACKのライセンス・ケース・マネージャーです。彼女は「COPYTRACKチームに加わったのは今年の4月中旬でした。画像の無断使用について相手と交渉し始めた初期の一つがRab氏のケースでした」と振り返ります。 COPYTRACKシステム内のRab氏のほとんどの画像は、2017年に生きていたら50歳だったであろうカート・コヴァーンのもので、全盛期の彼の写真をもとにした物語がインターネット上に溢れていました。 ► Oh The Guilt 世界的なニュースサイトやベルギーの公共テレビ局がRab氏のカート・コヴァーンの写真を許可なく使用していました。Uteと彼女の同僚であるYi-Anは画像の使用を調査、COPYTRACKとのいくつものやりとりの末に、画像を使用していたテレビ局は800ユーロの支払いに、またニュースサイトは1200ユーロの画像使用料を支払いました。 […]
2018/12/12

Google画像検索 ► 吉とでるか、凶とでるか?

なんと便利なことに、Googleはウェブサイトだけではなく画像も検索することができます。例えば次の休暇の行き先の写真や、自分のウェブサイトの画像、またはプレゼンテーション用のイラストも検索することも可能です。そしてGoogleはパプリックがアクセスしやすい画像を数え切れないほど表示します。そこで今回は世界で最も使用されているこの画像検索エンジンに関して、いくつかの興味深い疑問とニュースをご紹介します。 目次: ► Google画像検索の画像は使用してもいいもの? ► Googleは画像検索で著作権侵害を起こしている? ►ついにGoogleが著作権情報を表示 ► 新しいGoogle画像検索は無断転載から守ってくれる? ► Googleの「画像表示」ボタン削除により無断転載は無くなる? ► Googleのリバース画像検索で無断転載の対策は完璧? Google画像検索の画像は使用してもいいもの? 多くのインターネットユーザーはインターネット上の画像をダウンロードしていいのかどうか確信が持てないでいます。その一方でGoogleは全てのサービスを無料で提供しているという確信に近い考えも既に広がっています。これを証明するように「Googleの無料画像しか使用していない」、「Googleの画像は無料で使用できると思っていた」とよく言われています。 実際のところ、検索エンジンで検出された画像を使用する時には、これらの画像は必ずと言っていいほど著作権で守られているということを留意しなければなりません。なぜなら画像やグラフィックはその著作権者から独占的に許可を得て公開されている可能性があるからです。原則として著作権者は、画像使用料と誰が著者/著作権者として画像に表示されるべきかを決めることができます。 COPYTRACKのCEOであるMarcus Schmittは「オンライン上にある写真で、撮影者や別の著作権者の名前を載せないまま無料で使用可能な画像はほとんどありません。」と語ります。あなたのプロジェクトの為にGoogleで画像検索し使用することは、あまり良い考えではないかも知れません。 Google自体も画像は著作権によって保護されている可能性があると明記しており、自由に二次使用可能な画像を検索する画像検索オプションを使用するよう推奨しています。画像検索オプションの「ライセンス」フィルターを使用すると、Googleが使用もしくはシェアを許可したロイヤリティフリーの画像を検索することができます。とはいえ、検索結果で「自由に二次使用可能」と出たとしても必ずしもライセンスがなく使用していいとは限りません。と、ここでも注意が必要です。 Googleは画像検索で著作権侵害を起こしている? ドイツの著作権法19条aによると、著作権者の許可がある場合のみ画像は使用されて良いことになっています。しかしGoogleはその画像検索の画像のコレクションを作成する為に使用しており、選択のためにサムネイルとして小さなサイズでユーザーに表示されます。では、画像検索を提供しているGoogleやその他の検索エンジンの運営者は大規模な著作権侵害を起こしているのでしょうか? → 2010年 このトピックは連邦裁判所(BGH)の長年にわたる悩みの種でした。2010年にGoogle画像検索結果の表示が著作権侵害を構成するかどうかに関して主要な決定がなされました。ちなみに著作権法の原則でも明言されていますが、連邦最高裁判所は著作者は自分の画像を保護する責任があると見なしています。 結局のところ、Google画像検索結果に画像を表示させたくないのであれば検索エンジンのアクセスをできないようにすることも可能です。そういったことからBGHは著作者を犠牲にする特権を検索エンジンに与える決定を下しました。 → […]
2018/12/10

Google画像検索で著作権情報追加!

今日では画像検索時にGoogle画像検索を使えば、素早く簡単にインターネット上の画像を見つけることができます。しかし全ての画像が無料で利用可能というわけではなく、使用には著作者の許可が必要であるということをほとんどの使用者は知らず、多くの写真家・イラストレーターが不利益を被っています。そのため、写真家やイラストレーターにとってGoogle画像検索が著作者・権利保有者のメタデータを画像に表示させることは非常に良いニュースとなります。 新しい画像検索はGoogle、画像産業の国際統括組織CEPICとIPTC、世界通信社協会、情報交換技術標準化のための新聞社との共同作業の一環として作成されました。 Googleによると、メタ情報である「作成者」「クレジット」「著作権表示」はアップロードされた画像に情報が含まれていれば、画像横に表示されるようになります。この情報は「画像クレジット」部分をクリックすると見ることができます。これまではいくつもの中間ステップを経なければこの情報にアクセスができませんでした。 CEPICとIPTCの協力のもとでGoogleは、写真家、イラストレーター、フォトエージェンシー、出版社に対し、どのように著作権情報が画像メタデータに含まれるかを説明するガイドラインを作成予定です。 新たなGoogle画像検索がもたらすものとは? もちろん画像の無断転載は追加されたGoogle画像検索の著作権情報だけでは防ぐことはできません。しかしながらこの新機能は正しい方向への第一歩として歓迎されるべきでしょう。これは使用者が著作権情報をより簡単に入手でき、また初期段階で起こりうる無断転載を避けるということが容易になったということです。著作権にまつわる一般的な認識も高まっていくかもしれません。 Google画像検索のこの新機能は目覚しい改善ではありますが、だからと言ってライセンスを購入せずに画像を無断転載することは、すぐに減少するわけではありません。この問題は未だに写真家、イラストレーター、フォトエージェンシー、その他の権利保有者の悩みの種です。しかしながらCOPYTRACKと強力なそのパートナーがいれば画像の無断転載に対して効果的な手段を取ることができます。COPYTRACKの画像検索エンジンは確実にインターネット上の無断転載された画像を見つけ出し、世界中でのあなたのライセンス販売を可能にします。 © COPYTRACK | Shiori Nakano
2018/11/28

Update #1810: ユーザーも満足のCOPYTRACKアプリ新機能

写真家、フォトエージェンシー、ブロガーに限らず、時間はかけがえのないものです。したがって、シンプルかつ直感的に操作できる機能を提供する事はCOPYTRACKにとって特に重要な課題です。システムをユーザーの方々にとってより親しみやすく使いやすいものにするため、今回は過去数カ月でアップデートをした新機能のご紹介をいたします。 マッチしていない画像の変更 インボックスにあるヒット内のマッチしていない画像の組み合わせを選択すると、画像の比較画面が現れます。そこで画像を変更するを押すと、現在のオリジナル画像を新しい画像に1クリックで入れ替えることが可能になりました。 画像のアーカイブ 既に提出されたケースの画像をアーカイブ化することにより、COPYTRACKのコレクションから取り除くことが可能になりました。新たに追加されたアーカイブフォルダを使用し、いつでもアーカイブ化された画像を確認することができます。もしアーカイブ内の画像の無断転載を検索したい場合、アーカイブフォルダからコレクションに戻すだけで、今まで通りの検索ができます。 承認ポータルの新機能 COPYTRACKの承認ポータルにアクセスするだけで、画像使用者はわずか数クリックで既にお持ちの有効なライセンスを証明したり、1年の使用許諾がついた事後ライセンスの購入をすることができます。   その他の便利機能:承認ポータルは現在11言語(ドイツ語・英語・ロシア語・スペイン語・ポルトガル語・日本語・中国語・韓国語・フランス語・イタリア語・ポーランド語)に対応しており、クレジットカードやPaypalなど主要な支払い方法にも対応しています。 ライセンス期間を契約日から1年間に短縮 今年の夏から、事後ライセンスは契約期間終了から最大1年間のみ有効になりました。ライセンス期間の終了後に画像使用を継続したい場合は、著作権者に改めて確認、別途ライセンスを得る必要があります。 重要なお知らせはEメールで受け取り可能に 今後はニュースやアップデート情報だけでなく、ケースの進行に関する重要なお知らせをメールで受け取れるようになりました。重要な情報がケースに記載されるとすぐにその内容がEメールで送信されます。そのEメールに返信をするだけでケース内のコメントへの返信ができます。 カラフルなタグ付け タグにお好きな色を付けられるようになりました。これによりタグ付けしたヒットの確認、適切な処理がしやすくなります。システムにより振り分けられたタグもまた色付けされており、ユーザーにとって重要な情報の確認が、より素早くできます。 ご意見、お問い合わせがありましたら、お気軽にウェブサイト上、またはCOPYTRACKアプリからお問い合わせください。新機能についてのあなたのご意見をお待ちしています! COPYTRACKアプリにログイン